原詩：エミリー・ディキンソン
日本語詞・作曲：なかにしあかね
A4判／28頁
グレード：中級
演奏時間：約14分　

2021年6月、「野崎由美ソプラノリサイタル」にて委嘱初演。生前よりも死後に人気の出たアメリカの女流詩人エミリー・ディキンソンの詩を、作曲者が日本語にしたもの。純粋な乙女エミリーの詩を音楽に乗せて自由に羽ばかせようとした作品。全4曲。
1. 夏　　　　　 （3’00”）
2. 恋歌　　　　 （4’30”）
3. ことば　 （2’10”）
4. 希望の小鳥　　（4’00”）

＜まえがき＞

　エミリー・ディキンソン（1830-1886）は、今ではアメリカ最高の女流詩人として知られていますが、生前に発表された詩はわずか10編のみ（すべて匿名）でした。心は常に純真な少女であると同時に、純粋な信仰と高い自尊心を持ち続け、外界との接触を極力断ちながらも、自らのうちに豊かな世界を秘めていました。

　エミリーの詩は「自然」「愛」「死」「永遠」「神」などのテーマが多いとされますが、この組曲は、乙女エミリーの希望と不安に寄り添いながら、希望の小鳥を自在に羽ばたかせるような作品になることをめざしました。

なかにしあかね