シンプルな音程・リズムから始まり色鮮やかになっていく音楽が希望を感じさせる作品。<br><br>●作品解説<br>本作品は、北海道北見市立北中学校の委嘱により2009年に作曲しました。当初「ELYSIUM（楽園）」というタイトルでしたが、もっと自由な発想をと「DIVERTIMENTO（嬉遊曲）」にあらためました。<br>初演した３人と出会ったのは、まだ彼らが小学校６年生のころ。はじめましてと聴かせてくれたのがジョリヴェのコンチェルト（独奏はもちろん、ピアノも2人で連弾！）。その時の鮮烈な思い出が、そのまま本作の礎となり、このマルチパーカッション独奏と鍵盤楽器（打楽器も含む）のアンサンブルというスタイルになりました。以下、初演時に書いたプログラムノートの一部を記します。<br>～曲は単調な木の鼓動が、少しずつ音程を発しはじめ、膜鳴楽器を中心とした独奏へと繋がります。この独奏が軸となり、リズムやメロディが形や色を変化させ「楽園」を旅してゆきます。ここでいう「楽園」とは、音楽や打楽器にあふれる世界。そんな理想郷へ誘ってくれる、希望に満ちた演奏を期待しています～<br>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<br>●演奏上の注意<br>・Wood Block on Marimbaは、ウッドブロックをマリンバの鍵盤上に乗せて演奏します。ウッドブロックとマリンバを一緒に奏しやすい位置に置きますが、その際、鍵盤を傷めたり、ウッドブロックがズレたりしないよう、市販の滑り止めシートなどをご活用ください。Vivaceに入ったらPerc.2 あるいはPerc.3の奏者が、（Perc.1のウッドブロックも含む）ウッドブロックをマリンバの上から外してください。<br>・122小節目からラストまで、各奏者は（記譜以上に）長い時間をかけて演奏し、dim.をかけ続け、Perc.3→2→1の順で演奏を終えてください。(ジェリー・グラステイル)<br><br>編成<br>1st Percussion<br>Wood Block<br>3 Toms<br>Bass Drum (foot)<br>Conga<br>Suspended Cymbal<br>Ride Cymbal<br>Hi-hat Cymbal<br>3 Cymbals<br>Cowbell<br>Wind Chime<br>Marimba<br><br>2nd Percussion<br>Wood Block<br>Rog Drum (Temple Block)<br>Bongo<br>Suspended Cymbal<br>Tam-tam<br>Timbales<br>Marimba<br>Xylophone<br>Vibraphone<br><br>3rd Percussion<br>Wood Block<br>Timpani<br>Small Bass Drum<br>Marimba<br>