◎ 19 世紀のギター黄金時代にトスカーナ大公国（イタリア）フィレンツェ出身のギタリストとして活躍したマテオ・カルカッシは、作曲家・ギター教師としても現在まで弾き継がれる作品を遺した。<br><br>◎カルカッシと同時期に活躍したカルッリ、アグアド、ソルと同様にカルカッシも規模の大きなコンサートピースを多数作曲。本曲集「カルカッシ ギター作品集」では“作曲家”としてのカルカッシに焦点を当て、格好のコンサートピースになり得る作品を多数収載し、ギタリストのレパートリーとして最適な作品集となっている。<br><br>◎カルカッシの代表作といえば《教則本 Op.59》や、《25 の旋律的で漸進的なエチュード Op.60》といった教則的作品が有名であるが、これらはカルカッシ作品のごく一部に過ぎない。本曲集「カルカッシ ギター作品集」によって、上記の教則的作品のみでは見えずらい“作曲家”カルカッシ本来の魅力を、より深められるだろう。