年に一度の月夜にしか花を咲かせないという「月下美人」から着想を得た幻想的な作品。<br><br>●解説<br>一年に一度の月夜にしか花を咲かせない、という俗説を持つ、サボテン科の花。白い月の光と白い花のファンタジー。そこに静かな物語があるかのように艶やかな姿で咲く姿に触発され、夜想曲(Nocturne)のようなピアノ独奏曲として2000年に創作、2007年に初演されました。<br>今回、寺田由美パーカッションアンサンブル「ドライヴ」アルバム収録作品として打診をいただき、鍵盤打楽器のための作品として再創作しました。ピアニズムによる世界観を超え、減衰する複数の音色の組み合わせで繊細さと色香を表現しようと試みたものです。(福田洋介)<br><br>●演奏について<br>・トレモロとノントレモロの区別を明確にしてください。冒頭など、ノントレモロ（持続しない減衰音）の連続でフレーズを描く部分は、点描的ではなく、あくまでも「空気を多く含む」連なりの表現を目指しています。<br>・残響のある場所での演奏を想定してオーケスレーションしています。残響の無いところでは演奏しにくいと思いますがご容赦ください。<br>・マリンバは4オクターブ仕様で演奏可能ですが、もし5オクターブ以上の楽器を使用する場合には豆符を演奏することができます。<br>・シロフォンのマレットは、従来の硬いものは利用せず、柔和かつ明確なニュアンスが出るものを選んでください。<br>・テンポの緩急(アゴーギク)は必然となると思います。豊かな表現を期待します。<br><br>●収録メンバー<br>　 寺田由美パーカッション・アンサンブル「ドライヴ」<br>Perc.1　牧野 美沙<br>Perc.2　寺田 由美<br>Perc.3　彌永 和沙<br>Perc.4　樋口 さゆり<br><br>編成<br>1st Percussion<br>Glockenspiel<br>Triangle<br>Wind Chime<br><br>2nd Percussion<br>Vibraphone<br>Suspended Cymbal<br><br>3rd Percussion<br>Xylophone<br>Marimba<br>Suspended Cymbal<br><br>Marimba