合唱作品だけでなく、歌曲の作曲家としても不動の人気を誇る木下牧子による歌曲集。『１』（2010年）、『２』（2011年）、『３』（2016年）に続く第4弾。今回は独唱曲ならではの魅力を持った「2つのオリジナル歌曲集」と「1つの小品」を中心に据える。歌曲集《竹久夢二の詩による７つの歌》は2021年11月6日 出口裕子ソプラノリサイタル「夢二へのオマージュ」にて初演。竹久夢二の印象的な言葉づかいによる詩とその想いが素直に投影された小品集。モノオペラ《暁の星》は2018年11月18日「豊田喜代美ソプラノリサイタル」にて初演。夏目漱石『夢十夜』第一夜より紡がれた文章が壮大な物語作品として描かれた大作。歌曲〈シャガールと木の葉は〉は2022年8月31日 藤木大地カウンターテナーリサイタルにて初演された小品。木下牧子の鮮やかな音像が光る。その他の3曲は既存の合唱作品がこの楽譜の刊行のために歌曲作品へ編曲されたもの。